クレジットカードは、便利な金融ツールですが、多くの選択肢の中から自分に合った一枚を選ぶのは容易ではありません。
三井住友カードのNL(ナンバーレス)とCL(カードレス)もその一つです。「NL」も「CL」もカード番号が表示されないナンバーレスカードで、さらに「CL」はリアルカード(物理的なカード)がないため、スマートフォンを使って決済するカードレスタイプとなっています。
この記事では、二つのカードを比較して、特徴や違いを紹介します。
三井住友カードNLとCLの基本的な違い
三井住友カードNLとCLの大きな違いは、プラスチックのリアルカードが発行の有無です。
NLはリアルカードが発行され手元に届きますが、CLは発行されません。
基本情報を比較すると次のようになります。
NL (ナンバーレス) |
CL (カードレス) |
|
リアルカード | あり | なし |
カードブランド | ・VISA ・Mastercard |
・VISA ・Mastercard |
申込対象 | 満18歳以上の方(高校生は除く) | 満18歳以上の方(高校生は除く) |
年会費 | 永年無料 | 永年無料 |
追加カード | ・ETC ・家族カード |
・ETC ・家族カード |
電子マネー | ・iD ・Apple Pay ・Google Pay ・PiTaPa ・WAON |
・iD ・Apple Pay ・Google Pay ・PiTaPa ・WAON |
旅行傷害保険 | 最高2,000万円の海外旅行傷害保険 | 最高2,000万円の海外旅行傷害保険 |
ショッピング補償 | なし | なし |
ポイント還元 | Vポイント0.5%還元 ※対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元 |
Vポイント0.5%還元 ※対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元 |
店頭での支払い方法 | ・リアルカード(磁気・タッチ) ・Apple Pay ・Google Payなど |
・Apple Pay ・Google Payなど |
カード番号の確認 | Vpassアプリ | Vpassアプリ |
三井住友カードNLとCLのメリット
三井住友カードNLとCLのどちらのカードにも共通しているメリットとデメリットについて紹介します。
共通のメリット
どちらのカードもウェブから「即時発行」を行うことで最短10秒でカードを発行でき、年会費は「永年無料」です。
NLのリアルカードにはカード番号が記載されておらず、CLはカード自体が発行されないため、どちらもカード番号を覗き見られる心配はありません。また、紛失した場合もカード番号をメモされるのを防げます。
カード番号は、スマートフォンアプリ「Vpassアプリ」を利用して確認するため、セキュリティも強化されています。
どちらもVポイントプログラムの対象となっており、カードの利用で利用金額200円(税込)につき1ポイントのVポイントがたまり、対象のコンビニ・飲食店で「スマホのタッチ決済」を利用すればポイント最大7%還元です。
話題の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」や、隣接している商業施設「ユニバーサル・シティウォーク大阪」でもスマホのタッチ決済で7%ポイント還元になります。
Apple PayやGoogle Payなどのモバイル決済サービスに対応しているため、さまざまな場所でスムーズに支払いが可能です。
- メリット1)最大10秒で即時発行可能
- メリット2)年会費は永年無料
- メリット3)ナンバーレスで安心・安全
- メリット4)ポイント還元(0.5%~)
- メリット5)モバイル決済サービス利用可
共通のデメリット
どちらもナンバーレスで安全性が優れていますが、カード情報が必要な場合はVpassアプリ経由で確認が必要となるため、手間がかかります。
また、NLもCLもMastercardブランドの場合は、 Google Payのタッチ決済が利用できません(2023年12月時点)。対象のコンビニ・飲食店で最大7%還元を受けるには「タッチ決済の利用が必要」となるため、Androidユーザーは発行するカードブランドに注意が必要です。
- デメリット1)カード情報はアプリが必要
- デメリット2)MastercardではGoogle Payのタッチ決済は利用不可
CLのデメリット
CLには、リアルカードがないことで以下のデメリットが生じます。
CLは、キャッシングなどのATMを利用した引き出しができません。
また、海外の空港や駅などに設置してあるATMから、カードと暗証番号を使って現地通貨を引き出せる「海外キャッシュサービス」も利用不可です。
さらに、「店頭」にてCLを利用した場合、スマートフォンでの支払いのため、リボ払い・分割払いは利用できません。
そして、気を付けないといけないのが、タッチ決済に対応していない店舗では利用できないことです。レジまで行って商品が購入できないと恥ずかしいので、店舗では事前にタッチ決済の利用可否を確認しておきましょう。
なお、ネットショップの場合もリボ払い・分割払いが利用でき、マイ・ペイすリボを設定している場合は自動でリボ払いになります。
- デメリット1)ATMの利用不可(キャッシングなど)
- デメリット2)海外キャッシュサービスの利用不可
- デメリット3)店頭でのリボ払い・分割払いなどの支払方法の指定不可
- デメリット4)タッチ決済未導入の店頭では利用不可
どっちのカードがおすすめ?
NLとCLを比較した結果から言えるのは、よく利用する店舗がタッチ決済未導入であれば、NL(ナンバーレス)がおすすめです。
物理的にカードを増やしたくない人や利用する店舗がタッチ決済に対応していて、カードなしでも困らない人は、CL(カードレス)が最適なカードになります。
まとめ:三井住友カードNLとCLの比較
以上、三井住友カードNLとCLを比較した結果を紹介しました。
「三井住友カードNL」は、カード券面からカード情報をなくし、ナンバーレス仕様となったカードで、カード情報を盗み見される心配がなく、セキュリティが強化され、安心して使用できます。2022年度グッドデザイン賞を受賞しているカードです。
一方、「三井住友カードCL」は、完全デジタル化を実現し、リアルカードなし、財布を持ち歩く必要もなく、スマートフォンがあれば支払いは完了!ミニマリストやデジタルネイティブの方にはまさに理想の選択です。
どちらのカードもVISAとMastercardのブランドを発行でき、年会費無料、ETCカードや家族カードの発行、多彩な電子マネーと海外旅行傷害保険への対応、そしてVポイント還元でお得にお買い物もできます。
革新的なNLか、それとも未来派のCLか。自分のライフスタイルやリアルカードの必要性を考慮して、ぴったりのカードを選びましょう!