ジーキャッシュ/Zcash (ZEC)の特徴をまとめて解説

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今年2018年にあらためて米政府機関にお墨付きをもらったと言ってもいい匿名通貨Zcashの特徴をわかりやすくまとめて解説します。米国での信頼は厚いものの残念ながら日本ではコインチェックが取り扱いを廃止してしまったため、日本国内の仮想通貨ファンの方は注目コインから外していませんか?

仮想通貨業界の流れの詳しく見ていくとやはり注目されるべきコインだということがわかってきます。その理由を詳しくみていきましょう。


米政府お墨付きとは

アメリカにある仮想通貨取引所で政府認可を受け有名なのはCoinBase、それからETF申請でも有名なウィンクルボスが運営するGeminiがあります。この二つの取引所の取り扱いコインと上場候補を見てみましょう。

CoinBase取り扱いコイン
 Bitcoin
 Ethereum
 BitcoinCash
 LiteCoin
 EthereumClassic
 Basic Attention Token

CoinBaseが発表している上場候補コイン
 Cardano
 Stellar Lumens
 Zcash
 0x

Gemini取り扱いコイン
 Bitcoin
 Ethereum
 Zcash
 Litecoin

コインベースで先日(2018年10月)発表されていた候補の中からBasic Attention Tokenが上場しました。Zcashも候補入りしていることから後々取り扱い開始するのではないかと見られています。

また認可取引所のGeminiではビットコイン、イーサリアムに続いて上場したのはZcashでした。匿名通貨として有名なMonero、Dashなどを差し置き、ほかの資産価値上位のコインを押しのけZcashが上場したということで、あらためてその技術の信頼度の高さを伺わせます。

Zcashの技術 創業者の経歴

それではZcashの匿名技術の詳しい内容を見ていきましょう。

Zcashの技術的の魅力は創始者Zooko Wilcox-O’Hearnの経歴を見ると一目瞭然です。彼は暗号技術を社会に広める活動家サイファーパンク出身として知られるコンピュータセキュリティの専門家で、1989年に創設された独特の匿名性を持っていた電子マネー会社DigiCashの開発者としての経歴を持っています。


(写真はWikipediaより)

さらにサイファーパンクメンバーで開発された通貨Mojoを使うことが出来るP2Pファイル共有システムMojoNationにも開発者として参加していました。匿名電子マネー、そして報酬をやり取りできるP2Pファイル共有システムの経歴から、匿名通貨Zcash立ち上げは自然の流れと言えるのではないでしょうか。

ブロックチェーン技術で注目されたビットコインですが当時から匿名機能を構想していました。しかし彼の暗号技術力からすれば匿名とは「ビットコインのそれではない」と思ったのではないでしょうか。2013年ごろからZeroCoin Electric Coin Companyを立ち上げブロックチェーン技術のプロジェクトを開始し、2016年に正式にZcashとして通貨を立ち上げました。

Zcash特徴1 ZK-Snarks

Zcashは上記の経緯からビットコインの技術をベースとしており、承認方法もプルーフオブワークです。そして暗号技術には独自のZK(Zero Knowledge)-Snarksというプログラムを開発しており、ブロックチェーン上にこのアプリケーションを存在させることで、送金者、受取者、その金額すべてが匿名となるように設計されています。

Zero Knowledge Proof(ゼロ知識証明)という技術は暗号学において80年代からあった証明技術ですがそれをブロックチェーン上に適応することで匿名性を強化しています。通貨流通には匿名性という使いやすさが欠かせません。ビットコインの匿名性に不十分さを感じブロックチェーン上にゼロ知識証明を持ち込みました。

このブロックチェーン上で動作するZK-Snarksはイーサリアムのビタリク氏も惚れ込みイーサリアム上にも取り込もうとするプロジェクトを共同で立ち上げています。さらにJPモルガンやみずほ銀行などが参加して進めるブロックチェーンQuorumでもこのZK-Snarks技術が採用されています。銀行間取引ではいかに匿名性を保つかが課題になっています。こういったことからもZK-Snarksが生粋の暗号技術であり、価値のあるものだということが分かります。

Zcash公式ホームページ ZK-Snarksとは

特徴2 ビューイング・キー

通常の匿名通貨では送信データや受信データが混ぜられた後に処理されるため取引履歴を確認することはできません。Zcashではビューイング・キーと呼ばれる機能で、特定の人にだけ取引の内容を閲覧できる機能を持っています。取引が一般公開されることはなく、必要な場合だけ詳細トランザクションを閲覧できます。

頻繁に行われるアップデート

Zcashを支える開発陣のアップデートも盛んに行われています。今年2018年には6月に「Overwinter」が、そして10月には「Sapling」と呼ばれる大型アップデートが行われ予定通り機能を追加しています。

発行コイン数が少ない

匿名の特徴とは別にもう一つZcashには他とは違う特徴があります。このZcashプロジェクトでは資金集めをICOで行わずエンジェル投資家を募る形で起業が行われました。

現在までのZcashの発行はすべてマイニングによって発行されており、流通量も他通貨と比べて少ない特徴を持っています。

当時のエンジェル投資家募集ページを見ると仮想通貨界の大御所ロジャー・バー、初期から仮想通貨界にかかわっていた専門家バリー・シルバートもZcashに投資していることがわかります。さらにアドバイザーとしてVitalik Buterin氏も名を連ねており当初から注目されていたことが分かります。

匿名通貨取り扱い禁止の流れ

そもそもなぜ日本での認可取引所で匿名通貨と呼ばれているコインが取り扱い禁止になったのでしょうか。それは犯罪対策やマネーロンダリング対策の一環として行われた対応です。

世界的にも仮想通貨でのマネーロンダリング対策が国際機関からも発表されており、あからさまに匿名を特徴とする通貨を手軽に入手できないようにしようという意図がありました。

なぜ米政府は匿名通貨流通を認めるの?

ではなぜ米政府認可取引所で上場するのでしょうか?テロ組織資金にもなりかねないマネーロンダリングは米政府が最重要対策事項として取り組んでいるにも関わらずです。

それはビットコインの成り立ちにも関係します。先日サトシナカモト論文発表から10周年でその論文内容を読んだ方も多いと思いますが、そもそも通貨とは匿名でなければ使い勝手が悪くビットコインが当初目指したのも匿名という特徴でした。

それが完全ではなかったため、その後Zcashのような匿名機能を強化した通貨がたくさん登場しているわけで、ある意味デジタル通貨の進化には一定の個人情報保護が必須機能なのです。

金融庁が開催している仮想通貨交換業の研究会でも、「匿名通貨を取り扱わなくてもDEXなどに流れるだけでマネーロンダリング対策につながっていないのではないか」との意見が専門家から出され、むしろしっかりとKYCを行った認可取引所で匿名通貨を扱った方が効果があるのではないかと議論されてます。

仮想通貨の進化速度が速くDEXが乱立しているような状況で、そもそも金融庁のホワイトリストから外した目的さえもあいまいになっています。

今後も通貨としてしっかり進化をとげるためには匿名という機能を外すわけにはいかないでしょう。”マネロン対策はただ単に取り扱わなければ済む話ではない” そういった流れがあっての米政府公認取引所での匿名通貨Zcashの上場ということなのです。

日本でも再度ホワイトリスト化なるか

このように仮想通貨の必要要素まで考慮しつつ匿名通貨を考えると日本での地位向上がもう少し叫ばれてもいいのではないでしょうか。米政府の動向を参考にすると金融庁のホワイトリストに再度Zcashが入ることも期待できます。よく流れを把握して匿名技術全体に注目していきましょう。

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