日本の仮想通貨取引所も参加しているBlockstreamのLiquidとは?

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Blockstreamは、世界有数のブロックチェーンインフラ開発企業で、提供しているサービスには、取引所間の決済ネットワーク「Liquid」、ICEと組んで提供している「暗号通貨データ・フィード」、ビットコインウォレット「Blockstream Green」、衛星を使ったブロックチェーンネットワーク「Blockstream 衛星」などがある。

9日、同社が提供する「Liquid Network」に新たに14社が加わり、計35社が参画していると発表した。新たに加わったメンバーの中には、日本の仮想通貨取引所のDMM BitcoinTaoTaoの他、大手仮想通貨取引所のHuobiも名を連ねている。

35社が参画するこのコンソーシアムにはどのようなメリットがあるのか。

Liquidとは

Liquidは、ビットコインネットワーク上に構築された革新的なサイドチェーン(フェデレーテッドサイドチェーン/federated sidechain)を使って、ネットワークのメンバー間で迅速、かつ機密性の高い、安全なビットコインの取引を可能にしている。
※国内仮想通貨取引所の「Liquid by Quoine」とは別物。

このネットワークは「Liquid Network」と呼ばれ、世界の主要取引所や金融機関などによって分散運営されており、単一障害点(単一箇所が機能しなくなるとシステム全体がダウンしてしまう箇所)を持たず、Blockstreamがなくなったとしてもネットワークは存続しつづけるように構成されている。

Liquid Networkのメリットとは

Liquid Networkに加わることで得られるメリットには、下記のようなものがある。

・高速トランザクション
トランザクション処理が2分で完了するため、裁定取引(アービトラージ)を行う場合にビットコインとUSDTを高速で循環させることが可能である。

裁定取引(アービトラージ)とは、仮想通貨を安い取引所で購入し、高い取引所で売却して利益を得る方法で、取引所間の価格差を利用して利ざやを稼ぐ手法のこと。

・プライバシー
Confidential Transactionテクノロジーによって、取引金額やアセットタイプを隠して取引ができ、大口注文でのフロントランニングなどの心配がない。

フロントランニングとは、顧客からの注文を受けた仲介業者が、顧客の注文より先に自分の注文を出して、顧客よりも有利な価格で売買を行うこと。

・カウンターパーティリスク対策
トレードを行っていない時は、Liquidベースのアセットを「セルフ・カストディ」することで、カウンターパーティリスクを減らすことができる。

上記の他にも、「ブロックチェーンインテグレーションによる技術的負担の軽減」「新規トークン発行機能」などのメリットがある。

エンドユーザーが受けるメリットは

Liquidのサービスは主に取引所、金融機関、大規模なトレーダー、OTCデスクとなっており、エンドユーザーが受けるメリットはなさそうに見える。しかし、Liquidメンバーとなっている取引所を利用することで、メンバーと同様に高速なビットコインの送金が可能となる(送金にはL-BTCを利用)。

また、Liquidメンバーとなっている取引所から、仮想通貨ローカルウォレットサービス「GreenAddress」などのLiquidをサポートするWalletへL-BTCを移動することで、Liquidメンバーの取引所へ資金の移動も可能としている。

L-BTC(Liquidビットコイン)とは、Liquid Networkで発行され利用可能となるLiquidのネイティブビットコインのことで、実際のビットコインと1:1で交換でき、必要な時はいつでも換金できる。

今後数週間をめどに「Liquid上でステーブルコインのローンチ」「BitMEXなどがL-BTCの入出金サポート」などの新たなインテグレーションを予定しており、LedgerやTrezor等のハードウェアウォレットのサポートも計画している。

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