米コロラド州デンバーでブロックチェーン技術を用いた投票アプリ採用 ウェストバージニア州に続いて

ブロックチェーン技術を用いた投票アプリ「Voatz」が、ウェストバージニア州に続いてコロラド州デンバーでも使われることが発表されました。

投票アプリ「Voatz」が使われるのは、投票所に行くことが出来ない現役軍人や米国外にいる不在者投票についてで、昨年2018年、ウェストバージニア州の予備選挙で利用され、その後中間選挙でもウェストバージニア州の24の群で利用された実績があります。

「Voatz」アプリ自体は2016年6月にサービス提供されて以降、大学や組合など30以上の団体で投票に使われており、総計8万人以上の票を集計しています。今回コロラド州デンバーでも採用されたことで、今後、他の州でも投票所に行くことが出来ない有権者用に利用されるか注目が集まっています。

投票アプリ「Voatz」とは

個人情報の中でも「Voatz」が取り扱う投票の内容は非常にセンシティブで、特に多くの人種が住む米国では、投票内容の機密性が非常に重視される傾向にあります。

そのため一口に投票アプリと言っても、万人が使えるような便利ツールといったイメージのものではありません。

ブロックチェーン技術は使っていますが、Ethereumのようなパブリック型のブロックチェーン上のアプリではなく、ノードはもちろんブロックチェーン上に書き込むユーザーも多くの承認を得て行える完全機密型のブロックチェーンシステムと言えます。

有権者が不在者投票に参加するためには、まず投票機関からの依頼によってはじめて参加でき、KYCについても自撮りのビデオ、およびID含む顔写真など厳重な本人確認を行う必要があります。

さらに対応しているスマートフォンはアップル、サムソン、グーグルの最近製造したスマートフォンに限られ、指紋認証や顔認識など投票者の本人認証のためにセキュリティ機能を搭載した機種に限定されています。

また投票内容と個人情報は紐づけられた状態でオンチェーン上に保存されず、匿名性が重要視された構成になっています。ブロックチェーンプロジェクトの多くは分散型という目標を持っているためオープンソースであることが多いですが、「Voatz」のコードはオープンソースではなく一般公開されていません。

第三者監査法人も

投票に使われているこの一連のシステムには「Voatz」開発陣だけが管理しているわけではなく、第三者監査法人が入っており特にクラウドインフラ、モバイルアプリ、ブロックチェーンネットワークの項目について厳しい監査を受けています。このことからも取り扱っているデータの重要性が伝わってきます。

投票というトップレベルの機密性が求められる「Voatz」のシステム。オープンなブロックチェーン構想と真逆を行く構成ですが、投票結果の匿名技術や、投票内容が改ざん出来ない特徴を活かすかたちでブロックチェーン技術が使われています。

実用化され注目が集まる投票システム

2015年にサウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)ハッカソンでの受賞歴を経て設立された「Voatz」は仮想通貨業界からも注目され、セキュリティートークンのtZEROや、ブロックチェーンインフラのbitt社など仮想通貨関連事業に多く投資するOverstock.comからも支援を受けています。

また米国だけではなくスイスやロシアなどでも、非改ざん性の特徴を活かしてブロックチェーンの投票システムが実験されています。国内では2018年10月に茨城県つくば市にて初の試みが行われました。

ハッキングの許されない投票システム、今後も選挙に利用が広がるのか注目が集まります。

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