テザー発行とビットコイン価格について

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本日0時27分頃、テザー(USDT)が新たに1億ドル(約108億円)相当発行された。

テザーは、今回の1億ドルを含めて直近1か月で6.5億ドルのERC20ベースのUSDTを発行しており、テザーが新たにUSDTを発行するたびにビットコイン価格が上昇する傾向がある。

>>>ERC20ベースのUSDT発行

今回の発行直後は、ビットコイン価格に変化はなくレンジ範囲内を横に動く展開となっていたが、4時間後の4時30分頃に突然大きく上昇した。また、USDTとは別にUSDC(暗号資産金融企業Circle社が発行するステーブルコイン/USD Coin)の発行も見られ、3時56分頃、100万ドル相当のUSDCが発行され、その約30分後に大きく上昇している。また、4時59分頃に再度200万ドル相当のUSDCが発行され、直後には小さな上昇が見られる。

>>>USDC発行(OUTが発行)

Ethfinexの創設者、Will Harborne氏によると、「急上昇する前には、一部の裕福な顧客が数日前に大量のUSDTをプレオーダーしていることがよくある」とし、テザーの最大の顧客の何人かはOTCデスクで、投資家や大規模トレーダーに個別にUSDTを販売しているとも語った。

テザーと大口顧客の密接な関係は、市場に与える影響が大きいため市場操作ではないかと言われているが、Harborne氏は「大口の大量USDT発行を伝えるのは、テザーに限ったことではなく、市場操作にも該当しない」と主張している。

大量のUSDT発行の理由についてHarborne氏は、

強気市場が戻ってきたと考え、ビットコインを購入するために取引所に資金を集める必要がある。現実に、多くの人々の間でそれを調整するのは信じられないくらい難しいだろう。全体的な市場の力がどのトレーダーグループよりも強いということだ。

と述べ、FOMOやトレーダーグループの結びつきが強いため、一方向に市場が動いているだけで、テザーによる市場操作は否定している。

テザーのUSDT発行数は、OMNIベースのものが28.2億ドル相当、TRONベースのものが3,790万ドル相当、そして、ERC20ベースのものは13億ドル相当となっているが、その半分を直近1か月以内に発行している。

>>>Tether Current Balances

過去を振り返ると、USDT発行が意図したものではないにしろ、市場に与える影響は大きく、テザー発行がビットコイン価格を押し上げる要因となっていることは既知の事実である。

ビットフィネックス(Bitfinex)とニューヨーク司法当局による裁判の再開は、7月29日が予定されているが、テザーは、通常業務の範囲での準備金の使用は許可されているため、少なくとも29日まではテザー砲の発射が可能と言える。USDTの発行間隔は短くなっており、注意してみておく必要がある。

また、今回、テザーとは別にUSDC発行後にビットコイン価格の上昇が見られ、USDTに比べて発行数は少ないものの、テザー以外のステーブルコインにも注意が必要と思われる。

参考:Yahoo Finance

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