テザー時価総額で4位に浮上するもすぐさま7位に転落。ステーブルコインが持つ不安定要素とは?

仮想通貨の名称が暗号資産に移り変わろうしている最中、ステーブルコインの存在感が日に日に増し始めている。2018年11月に行われたビットコインキャッシュのハードフォーク後、仮想通貨市場は軒並み大暴落。週明け(2018年12月17日)時点ではビットコイン価格は37万円を割っていた。そんな価格の暴落とは無縁に抜群の安定感を示していたのがテザーをはじめとした法定通貨を担保にしたステーブルコインだ。

 

テザーの時価総額は一時4位に上昇していた

今から2ヶ月ほど前、テザーは揺れていた。元来1USDT=1ドルの価値を持つはずが、年初来最安の一時0.945ドルまで下落するなど安定とは呼べない事態に陥っていたのだ。幾度となく囁かれてきたテザー疑惑が影を落とし、いよいよテザーの失墜も危ぶまれていた。

ところが事態は好転する。ビットコインキャッシュのハードフォークにより仮想通貨市場全体が大暴落したことで、市場の影響を受けない強みを持つステーブルコインが脚光を浴びることとなった。人々は価格の安定を求めステーブルコインに資産を避難し始めたのだ。

これを機にテザーは勢いを取り戻し始める。1ドルを割っていた価格は徐々に盛り返し、12月以降ついに1ドルの価値に返り咲いた。さらに1ドルを超えることもあり、気がつけばコインマーケットキャップの時価総額ランキングで12月17日午前時点では4位にまで上昇していた。

 

その他のステーブルコインも着実に成長

テザーを追随するステーブルコイン、とりわけOKExとHuobiで取り扱いをおこなっている「Paxos Standard Token(PAX)」、「TrueUSD(TUSD)」、「USD Coin(USDC)」、「Gemini Dollar(GUSD)」はテザー同様順調に時価総額を増やし、主要仮想通貨の仲間入りを果たしている。

ビットコインキャッシュのハードフォーク前からいずれも躍進し、12月19日現在これら4種類のステーブルコインはすべて時価総額ランキングで50位以内にランクインしている。

<CoinMarketCap時価総額ランキングにおけるステーブルコインの変化>

通貨名称 2018年11月11日 2018年12月19日
Tether 9位 7位
Paxos Standard Token 53位 35位
TrueUSD 50位 27位
USD Coin 54位 26位
Gemini Dollar 1736位 44位

 

ステーブルコインが持つ不安定要素

時代はステーブルコインへ。俄にそんな空気が仮想通貨界に漂い始めていたところに、17日21時過ぎ異変が起こる。突如相場全体が値上がりを見せ始めたのだ。37万円を割っていたビットコインは一気に40万円台に値を戻すなど、ステーブルコイン以外の通貨が急反発を起こした。

これによってテザーをはじめとしたステーブルコインは、時価総額が減ったわけではないもののその他の通貨の時価総額がアップしたことで、時価総額ランキングで順位を下げる結果となった。テザーは翌18日には6位に転落し、19日時点で7位にまで後退している。

仮想通貨市場は何が起こるかわからない。1日先、1時間先、1分先でさえも。しかしこの激しい価格変動から見えてくる真実が一つある。それは、上昇トレンドが起きればステーブルコインは鳴りを潜め、下降トレンドが続けばステーブルコインが台頭するということだ。

上下動の激しい仮想通貨市場にあってステーブルコインは、価格に関しては概ね安定であるが、時価総額ランキングに関してはどうやら不安定のようである。

 

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