石油大手シェルと住友商事がブロックチェーン技術を使った電力プラットフォームLO3 Energyに出資

ブロックチェーン技術を使った電力取引システムで注目を集める米LO3 Energy社に、石油大手のシェルの投資部門シェルベンチャーズと住友商事グループから出資を受けたことを発表した。

米LO3 Energyについては以前に日本だけでも京セラや丸紅などが提携を行っており、将来の再生可能エネルギーの分配システムへの注目が集まっている。

LO3 Energyとは

LO3 Energyは、ブロックチェーン開発会社ConsenSysのバックアップを受け、2014年から電力専用のプラットフォームを開発している企業だ。ベースは当初イーサリアム(Ethereum)を使い始まったが、現在は進化し独自のブロックチェーンネットワークを構築している。

2016年には米ブルックリンにて最初のピアツーピアによる電力取引を成功させ、世界初のブロックチェーン技術を用いたマイクログリッド(エネルギー供給網)を作成したことで有名だ。こういった取り組みは世界各地で注目され、米国だけではなくドイツ、フランス、オーストラリア、イギリスでも実証実験を行っている。

日本企業の参入具合と注目度

再生可能エネルギーの分配システムについては、日本で話題にあがっているだけでも数多くある。

関西電力が東京大学や日本ユニシス、三菱UFJ銀行などと共同で実証実験を行った例や、富士通が発表した独自取引システムの例、さらに中部電力も個人間で電力を取引する実証実験を行っている。商社大手の丸紅はこのLO3 Energyとの提携だけではなく、電力取引プラットフォームWePower社にも出資を行った。

東日本大震災以降日本国内の再生エネルギーへの関心は根付いているが、背景として最も大きいのは再生エネルギーの普及を目指して政府が行った10年間限定の助成金制度(FIT制度)の終了がある。資源エネルギー庁によると2019年11月・12月だけで約53万件が助成金制度の期限を迎え、2023年までに約165万件の期限切れがあると発表されており、各社がこの買取制度がなくなった電力を見据えて取引プラットフォームの開発を進めている。

ブロックチェーン技術が使われる電力取引プラットフォームは現実のものになりつつあるが、どのように市場に浸透するのか、またどのプラットフォームがシェアを拡大するのか大きな市場だけに今後も注目していきたい。

参考:LO3 ENERGY Shell and Sumitomo Corporation invest in LO3 Energy to develop blockchain-based community energy platform
参考:住友商事株式会社 電力取引プラットフォームを構築するLO3 Energy Inc.への出資参画について

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