関西電力が実証実験完了|FIT制度終了に向けブロックチェーン技術を使った取引システム稼働間近か

1年に渡り関西電力と実証実験を行ってきたオーストラリア発のパワーレッジャー(Power Ledger/POWR)が、実証実験が成功に終わったことを公式発表した。

パワーレッジャー(Power Ledger/POWR)は再生エネルギーを普及させるため、売買プラットフォームを開発しているプロジェクトで、昨年2018年4月より関西電力と業務提携を行い実証実験を行ってきた。

仮想通貨による決済を含む、個人間の余剰電力の直接決済が行えることをあらためて証明できたとし、この売買システムは戸建て住宅はもちろんマンションやマイクログリッドと呼ばれる小さな地域間での利用も行えることを発表した。

今回の発表にて両社は以下のように述べている。

関西電力 石田文章氏
商業化関連法案の改正など、まだ多くの課題がありますが、Power Ledgerの製品はプロシューマーが余剰エネルギーをより有利な価格で販売し、消費者がより手頃な価格で購入する大きな機会を提供します。

※プロシューマー
自身で発電した電気を消費し、余剰分は売電する生産消費者のことであり、生産者(Producer)と消費者(Consumer)とを組み合わせた造語。

Power Ledger、デビッド・マーティン氏
今回の成功は、Power Ledgerのオーストラリア、タイ、米国におけるこれまでの研究に基づいています。関西電力とのトライアルの成功は、Power Ledgerが他の市場で展開している成功したプロジェクトの延長であり、当社の技術の継続的な開発と関西電力のような主要なエネルギープレーヤーとの協力の経験を活用しています。Power Ledgerは、この成功に基づいて、関西電力のエネルギー移行におけるリーダーシップの地位を維持するための革新的な計画をサポートするために働き続けることを楽しみにしています。

FIT制度終了に向け実用化が目前か

再生エネルギーの普及を目指し発電設備の設置から10年間限定で助成金を出す固定価格買取制度(FIT制度)が、2019年11月以降にそれぞれ終了を迎え始める。資源エネルギー庁によると2019年11月・12月だけで約53万件が終了し、2023年までに約165万件があると発表されており、各社が制度終了を見据えてサービス展開を目論んでいる。

参入が分かっている電力会社だけでも中部電力や中国電力などがあり、その他にも丸紅や京セラ、IBMや富士通、住友商事など個人間の売買システム実用化に向けて開発を進めている。

Power Ledger (POWR)とは
バイナンスなどでも取り扱われている仮想通貨。2016年にオーストラリアを拠点にPower Ledger社が設立され、2017年にPower Ledger (POWR)トークンが発行された。低コストの再生エネルギーを普及させるためプラットフォーム開発を行っているプロジェクトで、オーストラリア政府からもバックアップを受け世界中で10以上のプロジェクトをすでに展開している。

参考:Power Ledger and KEPCO bring P2P energy trading to Osaka, Japan

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