米上場企業が既存株主にセキュリティトークンを配当|オーバーストック10株につき1株のデジタル株

米NASDAQ上場企業オーバーストック(overstock.com)は、自社株10株につき1株のセキュリティトークンを配当として行うことを正式発表した。

オーバーストックは上場企業として認可を受けながら仮想通貨事業に注力している大手企業で、子会社のMEDICI Venturesを通じてセキュリティトークンプラットフォームのtZEROや決済アプリbittなどを開発している。

証券型のデジタルトークン発行や取引を行うことが出来るtZEROは、規制当局にも正式認可された取引所で、SECに認可登録されている取引システム企業PRO SECURITIES、証券取引には全米で認可を受けているDinosaur Financial Groupを通じて証券取引を行っている。

こういった経緯からオーバーストックがセキュリティトークンを発行するのは初めてではなく、2016年12月、それから2019年6月にも発行しどちらも米証券取引委員会(SEC)から正式認可を受け発行している。

今回の発表に関しオーバーストックのCEOであるパトリック・バーン氏は以下のように述べている。

オーバーストックCEO、パトリック・バーン氏
5年前、私たちはパラレルワールドの創造に着手しました。それは合法的なブロックチェーンをベースにした資本市場であり、創造は成功しています。

オーバーストックの発行済みの3,700万株を持つ約4万人の株主に対して、新たな資本市場で取引することができるデジタル株370万株の発行が行われる予定です。

これらのデジタル株が持つ法的権利は、ナスダックで取引されている当社の普通株式(OSTK)が持つ法的権利に似ているため、私はブロックチェーン技術を使った株式も普通株式(OSTK)と似通った相場で取引されると予想しています。

しかし、普通株式であるOSTKは私が度々批判してきた従来の決済メカニズムにて取引されており、一方新しいブロックチェーン技術を使った株式はブロックチェーン技術を使った新しい取引市場で取引されます。二つの市場にどのような共通性があるのか予測できませんが、おそらくアービトラージ取引をする投資家が二つの市場の価格差に気が付き、その過程において既存市場とブロックチェーン資本市場との間に共通性をもたらすワームホールを開けるでしょう。

私は他の人と同じくらいその結果がどうなるかに興味を持っています。

今回の配当株は今後正式登録後に上場取引開始

今回のセキュリティトークンは事業資金のために発行するわけではなく、あくまで配当の代わりとして発行されるため、発行時点で米証券取引委員会(SEC)への認可は受けていない(必要がない)と明記されている。セキュリティトークンの配当を受けた株主が市場で売買するためには、米証券取引委員会(SEC)への認可を受けたあとに上場された取引所で売買を行う必要があり、この二次転売については後日詳細を公表するとした。

取引所としても機能するtZEROのことを考えると、SECへの登録後の上場、そして取引開始は時間の問題だと考えられる。パトリック・バーン氏が言うように既存株式と同じような相場になるのか、その辺りに注目して証券型トークンの動向を今後も追っていきたい。

参考:Overstock.com, Inc. Declares Dividend of One Digital Share for Every Ten Shares Held

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