コンプライアンス重視のポロニエックスが認可外サービスのため海外進出|米国向けサービスは継続

米仮想通貨取引所大手のポロニエックス(Poloniex)を運営するサークル社が、英国領でも独立した金融規制局を持つバミューダへ進出したことを発表した。

発表の中で、バミューダには非常によく設計された包括的な規制の枠組みであるデジタル資産事業法が存在し、サークル社がその法規制の認可を受ける初めての大手金融企業になったことを報告した。

この規制法上で提供される新たなサービスは、米国など規制が不透明な地域を除き世界中に向けてサービス提供される予定となっている。また米国を始め、アイルランド、英国、香港で事業展開している既存サービスは今後も続けていくと発表している。

ポロニエックス(Poloniex)の経緯

米国にて2014年から運営し、多くのアルトコインを取り扱うことで人気となった仮想通貨取引所。2017年には取り扱い高が世界の取引所の中でも一番多く、非常に大きな影響力を持っていた。しかし2018年2月にフィンテック企業Circle社傘下に入り、その運営方法を転換する。

Circle社は様々なブロックチェーン事業を手掛けるフィンテック企業で、審査の厳しいニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が発行するビットライセンスや、米国の48州で送金業者ライセンスを取得など、規制当局からの認可のもと広く事業を展開している。こういった経緯からポロニエックスも法令順守を前提とした、米国での新たな仮想通貨取引所運営へと舵を切りなおした経緯がある。

取引所の最前線を担うため海外進出

今回の発表では、米国の規制上の様々な制限のため、バミューダ進出で新たに提供されるサービスは米国のユーザーに提供することができないとあらためて明記している。また、ステーブルコインをはじめ、トークン化された証券やスマートコントラクトプラットフォームなど仮想通貨業界は多方面で進化しているが、残念ながら各国政府は規制要件に追いついていないと指摘した。

今回のバミューダ進出は新しい仮想通貨の上場や、新しいタイプの金融商品、その他の革新的な機能を開発提供するためとしており、こういったブロックチェーン技術の進化により発生する恩恵を米国経済が受けるべく、引き続き米国の規制当局側に働きかけていくと発表している。

コンプライアンス重視ゆえの海外進出

サークル社が買収したことにより方針転換した取引所ポロニエックスだったが、取引所の営業のためには米国規制当局への認可は避けられない点でもある。しかし、技術進化が早くすべて認可を受けていればサービス開発に遅れを取ってしまう面もあり、やむなくバミューダ進出となったことが推測される。

今年5月には米証券取引委員会(SEC)への規制対応のため、AugurやLiskなど証券と判別される恐れのある9つの通貨をポロニエックスから上場廃止にしており、基準がはっきりと定まらない規制当局へ対応しながらサービス提供するという難しさを示した上場廃止となっていた。

世界一の金融大国である米国で金融規制がなかなか定まらないことは予想されていることだが、老舗の取引所が米国を回避し、別の地域にて技術開発を行うのも望んでいる状況ではないだろう。今後バミューダ進出への進化結果が、どのように米国へ還元されていくか注目したいところだ。

参考:Circle Expands International Offerings with New Bermuda Operations and Digital Assets Business License

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