Napsterの共同創業者が設立したブロックチェーンスタートアップが1500万ドル調達

ブロックチェーン技術によってモノのインターネット(IoT)の普及を促進させることを目的に設立されたスタートアップ企業「Helium」。
そのHeliumが今月12日、Union Square VenturesとMulticoin Capitalが共同主導による1500万ドルの出資を得た、と発表しました。

HeliumはP2Pによる音楽配信の草分けである「Napster」の共同創業者Shawn Fanning氏と、Chris Bruce氏(Sproutlingというベビーモニター開発スタートアップの創業者)がサンフランシスコで2013年、設立しました。

Shawn Fanning氏(Helium公式より)
Shawn Fanning氏(Helium公式より)

Chris Bruce氏(Helium公式より)
Chris Bruce氏(Helium公式より)

同社はユーザー個人の家庭用WiFiネットワークに接続し、その地域のIoTデバイスのハブとして機能する「Hotspot」という機器を開発・販売しています。
このHotspotは市販のLED電球と同等の低電力で動作し、Heliumが開発した「LongFi」テクノロジーによって標準のWiFi接続より200倍も長距離をカバーし、IoT機器との接続を可能にしています。
そのため既存のアクセスポイントよりも少ない台数(50~100台)で都市全体をカバーで出来る、との事です。

Hotspot
Hotspot

またHotspotに接続した機器からの情報は常に暗号化され、イーサリアムブロックチェーン技術を利用する事で機器の検証や情報の改ざんに対抗できるよう設計されています。
そしてIoTの機器との接続に対しては、Hotspotの設置者は機器がマイニングする独自の仮想通貨Heliumを報酬として得られるようになっており、機器の設置費用や維持費などを設置者が回収できるとの事です。

Hotspotの特徴(Helium公式より)
Hotspotの特徴(Helium公式より)

なおHelium HotspotによるIoTネットワークはアメリカ・オースティンで稼働しており、給水機のモニタリングの為にNestleが利用するなど幾つかの企業が利用を始めているとの事です。

Nestleの利用例(Helium公式より)
Nestleの利用例(Helium公式より)

IoTデバイスと公衆インターネットをどう接続するかというラストマイル問題は、CPUの巨人インテルも解決を諦めてIoT機器開発から撤退した歴史があります。
現在の音楽配信への道を切り開いたFanning氏率いるHeliumとHotspotが今後どうなるか、注目です。

[参考]
・Helium:https://www.helium.com/
・Nestlé:https://www.nestle.com/
・Engadget Japan 2017年6月21日:インテル、IoT向け小型コンピュータ3種類を静かに生産終了へ。出荷も年内完了予定

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