イノベーションのために規制緩和を 日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)がICOについて提言

金融庁が認可するbitflyer以外の仮想通貨交換業社16社が参加する日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)が、3月8日に「新たなICO規制についての提言」を発表した。

これは昨年金融庁が計11回行った「仮想通貨交換業等に関する研究会」にてまとめられた報告書に対し、提案がまとめられた意見書となっている。

先日、楽天の三木谷氏が代表理事を務める新経済連盟からも提案が行われたが、今回は主にICO、資金調達に関する項目について詳しく提案されているのが特徴だ。

主な提言内容

主な内容は以下の4つとなっており、資金調達の規模や、発行されるトークンの用途によって細かく分類する提言内容となっている。特に証券型(セキュリティートークン)と、決済など実際に使える万能型(ユーティリティトークン)の役割について細分化が必要としている。

1. 国内の仮想通貨(ステーブルコイン含む)の取り扱い種類の拡大
2. セキュリティトークンとユーティリティトークンの区別
3. セキュリティトークン規制
4. ユーティリティトークン規制

1.国内の仮想通貨の取り扱い種類を拡大すべき

世界中に数千種類あると言われている仮想通貨だが、日本の認可取引所に上場している仮想通貨の種類は約1年前から一切増えていない。この国内の取り扱い仮想通貨の種類について、拡大のための議論を再開すべきとの提案を行っている。

特にステーブルコインはどの法規制に当てはまるか不明確と指摘して、仮想通貨と同じ分類として規制案を作っていくのが妥当だとしている。

2.セキュリティトークン、ユーティリティトークンの規制レベル

二重規制
現在、セキュリティトークンを規制する場合、「金融商品取引法」と「資金決済法」の二重の規制を受けると指摘しており、金融商品取引法に規制対象となる場合は資金決済法の規制は受けないようにすべきとしている。

セキュリティトークンの自主規制団体はブロックチェーン知識が必須
セキュリティトークンは証券として機能を持ちブロックチェーン上にて発行されることから、証券専門の日本証券業協会と技術に精通した日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が協力するのが望ましいとした。

3.セキュリティトークンの規制について

分類について
多数の投資家に広く流通することからほとんどは一項有価証券に分類されるが、トークンが移転しないものは二項有価証券と位置付けられるべき。

強すぎる規制
義務付けられている開示規制に対応するには多額の費用がかかるため、イノベーション促進のため、例えば500人以内、総額5億円以下など場合には、開示規制を除外すべき。

流通市場
セキュリティトークンが証券取引所で取り扱われることは当面想定されない。適切な価格形成や、認可外の海外市場に取引が流れないためにも、国内の認可取引所で流通市場の確保が必須。

4.ユーティリティトークンの規制について

規制緩和
リスクが小さいものまで一律厳しい規制を行うと、事実上実施されないことにつながる。産業の発展を促進する意味も含め、緩やかな規制枠組みを用意する必要がある。

仮想通貨交換業者に義務を課しすぎ
仮想通貨交換業者に発行時の調査や情報提供義務が課されると、手数料が高くなり結局ICOが実施されない。

小規模のICOについて規制除外を設けるか、仮想通貨交換業者への義務の軽減などを行う必要がある

会計基準の明確化
現在、発行したICOで発行したトークンの会計処理が不明確。発行したトークンの性質に応じて整理すべき。

まとめ

詐偽行為などが大きく問題となったICOだが、資金調達方法として大きなメリットがある手法だけに、アイディアを実現する手段として健全に育てるための多くの指摘がまとめられている。

投資型のクラウドファンディングでもそうだが、規制を設けたが故あまり実施されなくなってしまうのは規制する側としても望まないところだろう。

今回、日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)が提案しているような規制緩和を盛り込み、前向きなビジネスイノベーションが実現できる環境が整うことが期待される。

参考:日本仮想通貨ビジネス協会「新たなICO規制についての提言」について

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