去年の12月7日にアメリカ最大手取引所であるコインベースが発表した上場候補の一つである、アイオーエストークン/IOStoken(IOST)の特徴をまとめて解説します。
アイオーエストークン/IOStoken(IOST)とは?
IOSはInternet Of serviceの略であり、Dappsやアマゾンにebayのような様々なインターネットサービスをブロックチェーンを用いて構築できるサービスプロバイダー向けのプラットフォームです。
そのプラットフォーム上で使われる仮想通貨がIOSTになります。
IOSTの特徴
既存のオンラインサービスやブロックチェーンには幾つか問題が存在し、以下の特徴から問題解決を目指しています。
- 非中央集権
既存のオンラインサービスでは中心となるサーバーが存在する中央集権型ですが、これは常にハッキングや処理の集中によるリスクがありますが、これをブロックチェーン技術で分散型にすることで解決します。 - 「Efficient Distributed Sharding(EDS)」*1による高速トランザクション
イーサリアムやEOSなどの既存のブロックチェーンではアマゾンなどのオンラインサービス決済に対してトランザクションが追い付かない問題(スケール問題)があり、これに対してEDS によりネットワークをshardsという最小単位に分割、ネットワーク全体ではなくshardsだけを稼働させることでサブネットを使わずに高速なトランザクションを実現(テストネットで平均7,000~8,000TPS)*2。 - ブロック承認者を決める独自の承認システム「Proof of Believability(PoB)」
主にビットコインが採用するProof of Work(PoW)やイーサリアムが採用しているProof of Stake(PoS)などの承認システムがあり、PoWにはデータ改ざん耐性を担保するための計算量に伴う消費電力の高さと51%攻撃、PoSはPoWの問題を解消しているがトークンなどを持つものが優先的に承認者に選ばれるため、格差が産まれ流動性を損なう問題があります。
これらの問題から他者の評価が高く、ネットワーク貢献度も高く、残高も多い優良ユーザーからブロック承認者を決めるPoBを採用しています。
IOST公式紹介動画
去年の10月にはテストネット第二版となるEverest v1.0 *3を、今年に入ってからは2月25日にメインネットであるOlympus v1.0のローンチ済ませた *4 IOSTですが、急上昇中のTRONやEOSなどの競合を相手に今後はどう動いていくか、要注目です。
IOST Japan:https://www.iostjapan.com/
[参考]
*1 効率的分散型分割機能
*2イーサリアム:7~15TPS、EOS:3000TPS、VISA:平均4,000~6,000TPS
*3 PR Times 2018年10月1日:次世代ブロックチェーンIOST、テストネット第二版「Everest v1.0」をリリース
*4 IOS Foundation Feb 25 2019:The Most Complete Mainnet Launch To Date: IOST – Olympus v1.0 Has Arrived!
基本情報
正式名 | IOStoken(IOST) |
---|---|
発行日 | 2018年1月11日 |
発行上限 | 21,000,000,000 |
ホームページ | https://iost.io/ |
ホワイトペーパー | https://iost.io/iost-whitepaper/ |
ソースコード | https://github.com/iost-official/go-iost |
取引所 | Binance、Bithumb、Bittrex、Huobi Global、OKEx、Upbitなど |