ブロックチェーンを超える第3世代技術|ヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)が9月16日にメインネット公開

ブロックチェーン構造を持たない分散型台帳技術を使った高速プラットフォームであるヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)が、許可制で運用していたネットワークを9月16日に公開すると発表した。

この公開に合わせて、ノード運用のコードもオープンソース化する。このノードはミラーノードと呼ばれるトランザクション認証を行わないもので、すべてのトランザクションと公開されている情報を取得することが出来る。

また、独自トークンであるHBARの流通も開始すると公式アナウンスを行った。HBARトークンは2018年に1億2400万ドル(約131億円)を資金調達時に発行されたトークンで、ホワイトペーパーによると今後15年間かけて徐々にネットワークに投入されるスケジュールになっている。

ヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)とは

米国空軍にてコンピューター科学部門の研究を行っていたリーモン・ベアード(Leemon baird)氏とマンス・ハーモン(Mance Harmon)氏によって立ち上げられた分散型台帳プロジェクト。米空軍のあと二人によって設立されたSwirlds社を経て2017年に発表された。

リーモン・ベアード(Leemon baird)氏は、カーネギーメロン大学の博士号も取得するコンピューター科学の専門家でハッシュグラフ分散型アルゴリズムの発明者でもある。

ハッシュグラフとは
ブロックチェーン技術とは違い、一方通行の有向非巡回グラフを使った分散型台帳技術。同じく有向非巡回グラフを使ったIOTAなどのDAG(Directed acyclic graph)技術と比べられることも多い。

ブロックチェーンはその名の通りブロック状の情報が鎖でつながれた構造を持っているが、ハッシュグラフは「点」と「(方向性を持った)線」で構成され、つながった線は一方通行のため戻ることがない特徴を持った構造体となっている。

ブロックチェーンでは鎖につなぐ際、そのブロック情報の正当性を検証するためどうしても承認フェーズが必要だが、DAG技術では新たな取引(点)は過去の二つ以上の取引(点)を承認することだけでつながっており、承認時間が短く手数料も安い特徴を持っている。

ブロックチェーン技術は衰退する?

ブロックチェーン技術はライトニングネットワークやシャーディングなどその構造を拡張し、高速処理するための技術が登場しているが、その用途が広がっているとは言えない状況にある。

このヘデラ・ハッシュグラフでは高速処理の他、スマートコントラクト機能も持ち合わせており、第1世代をビットコイン、スマートコントラクトを搭載したイーサリアムを第2世代とするならば、ヘデラ・ハッシュグラフは第3世代の新たな分散型台帳技術であると説明している。

資金調達の注目度や専門家からも将来性の高い技術であるとの評価が多く、メインネット公開後の企業からの採用が大きな注目点になっている。

最大39に設定されたヘデラ運営評議会にはボーイングやIBM、野村証券など

ヘデラ・ハッシュグラフのネットワーク運営は独立したヘデラ運営評議会(Hedera Governing Council)が行うことが決められている。

この評議会メンバーには世界最大の航空機メーカーのボーイングや、IT大手のIBM、インド通信大手のTATA Communications、同じく通信大手のドイツテレコム、そして日本からは野村ホールディングスなど、世界的大手企業11社が現在名を連ねている。

創業者がコメント発表

ネットワーク公開を伝える公式発表にて、創業者の二人が以下のようにコメントを寄せている。

マンス・ハーモン氏
ネットワークの公開以降は、プラットフォーム上で分散型アプリケーションを構築するDapps開発者が参加できるようになり、それを歓迎します。今回のネットワーク公開は、分散化されたパブリックネットワークになるための私たちの重要なステップです。ミラーノードのオープンソース化を行い、すべての人がアクセス可能になりました。また独自コインの配布手順も、細心の注意を行いながら開始しています。

リーモン・ベアード氏
インターネット上に信頼のおけるネットワーク層を作るためには、長期的な視点をもった執行部門や、権限を与えられた個人、慎重に流通されるコイン配布計画が必要です。Hedera Hashgraphは普及を目指し考え抜かれた計画で進められているため、私たちの戦略を支持してくれる企業や開発者が興味を持ってくれるでしょう。

参考:Hedera Hashgraph Public Mainnet Open Access Planned for September 16th, 2019

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