富士通、節約した電力を売買するブロックチェーンを使ったプラットフォーム発表

富士通株式会社と株式会社富士通研究所は節電量を企業間で売買できるブロックチェーンを使った取引システムを開発したと30日発表した。節約した電力の売買履歴はブロックチェーン技術によって共有され、透明性の確保や取引に基づいた正確な報酬のやりとりを目的としている。

余剰電力の売買については、昨年10月より日本ユニシスと関西電力がブロックチェーン技術を用いたシステムの実証実験を行っており、売買システムのプラットフォーム争いにも注目される。

プレスリリースより
節電した電力の売買とは
東日本大震災による原子力発電の見直しを境に、単なる節電だけでなく、電力の需給のバランスを考えたエネルギー管理を行うことの重要性が認識されている。

電力は蓄電が難しい特徴を持っていることから、同じ時間の発電量と使用量のバランスをとる必要がある。そこで電力使用のピーク期間に、電力会社の節電要請に応じた節電電力(ネガワットと呼ばれる)に価値を認めて市場で売買可能にすることにより、利用ピーク時の需要を抑制し節電を広く普及させようとしている。

実際にネガワットと呼ばれる節電した電力を売買する市場、一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)が2017年4月より稼働している。

課題と特徴

これまでは電力会社の要請に対する節電の成功可否は1つの企業ごとに判断され、余計に節電できた場合でもそれを他企業に共有することが出来なかった。

今回、富士通が開発したシステムでは企業間の需要(節電を達成できなかった企業)と、供給(自家発電を持つ企業や節電を余分に行った企業)を素早くマッチングすることできる。節電した電力資産をすばやく売買することで、1つの企業ではなく地域全体で節電を安定して達成することを目標としている。

プレスリリースより

 

再生可能エネルギー

風力や水力、太陽光発電などの再生可能エネルギーは人間の需要に対して発電量を増やしてくれない。電力ピーク時は化石燃料に頼らざるを得ず、二酸化炭素の排出量も増えてしまっているのがエネルギー事情だ。

富士通は事業の電力を100%再生可能エネルギーでまかなうことを目標としており、今回の売買しやすい環境構築により市場に参加する企業を増やし、社会全体のピーク時の節電や再生可能エネルギーの導入拡大を狙っている。

電力業界にブロックチェーン技術

金融業界の他にもブロックチェーン技術が普及し始めているが、その中でも進んでいるのが電力業界と言える。

今回余剰電力売買については昨年10月に東京大学、日本ユニシス株式会社、関西電力株式会社、株式会社三菱UFJ銀行によって実証実験が開始されている。

また太陽光発電の取引プラットフォームでは株式会社シェアリングエネルギーとPower Ledger(POWR)が提携し普及を目指している。

Close Menu