ファクトム(Factom/FCT)の価格上昇から考える、コイン価格上昇の要因とは?
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先週はやや安定した動きを保っていた仮想通貨市場ですが、今週からまた下落傾向にあります。そんな中、ファクトム(FACTOM/FCT)が安定した上昇を見せています。なぜ、ファクトムは上昇しているのでしょうか?
ファクトムのコイン価格に影響を与える要因を調べてみました。
ファクトムは、文書やデータを保管し、かつ簡単に監査することができるブロックチェーンプロトコルです。
ファクトムプロジェクトは、2014年に開始され、ファクトムのコインである「ファクトイド(FCT)」を2015年9月に発行し、今年5月に完全な分散型となりました。
ファクトムの主なプレスリリースを抜粋して下記にあげます。
- 2016年11月
発展途上国で安全な医療記録を作成し、保護するために利用(ゲイツ財団が助成金援助) - 2016年12月
米国国境で収集されたデータの監査証跡を提供するために国土安全保障省と協力 - 2017年4月
Factom Harmony製品の打ち上げでシリーズAで約9億円の資金調達に成功 - 2018年11月
Equatorが、住宅など不動産を取得時の複雑なプロセス(モーゲージプロセス)に対応するためファクトム採用 - 2018年12月
Yooyaが、中国におけるオンラインビデオ性能検証のためのファクトム採用
※Equator:NASDAQ上場Altisourceの子会社
※Yooya:中国最大の独立した企業間オンラインビデオネットワーク
プレスリリースから、ブロックチェーンを使ったサービスを2016年からすでに提供しており、2017年には、新製品開発と資金調達を行い、今年、後半に入ってから、EquatorとYooyaのファクトムの採用事例を増やし、着実に成長しているのが分かります。
ファクトイド(FCT)の価格も11月のEquatorの採用を皮切りに上昇しているのを見ると、ブロックチェーンを実際に利用できる一般的なサービスへと展開できたことが成功の秘訣といえます。つまり、実需を増やすことができれば、コイン価格の上昇につなげることができると考えられます。
SBIホールディングスの北尾社長も、11月末に行われたインフォメーションミーティングで、ビットコインのファンダメンタル・バリューについてはゼロで、現在の価格は希少性の上に成り立っているとの見方を示しており、重要なのは実需の拡大で、デジタルアセットが利用されるようになれば、そこに価値が発生すると語っています。
実需は、製品やサービスがリリースされ、実際に利用されることで生まれます。
OKExは、130以上の通貨ペアを上場廃止にしましたが、上場廃止&非公開ポリシーで、「ロードマップのタイムラインに沿ったプロジェクト開発が行われていない、または理由なく遅延するもの」が上場廃止や非公開に影響するとしています。
これらを総合した成長するコインのポイントは。
・プロジェクトロードマップが公開されている
・ロードマップをコミットできている(チーム力があるか)
・実需が拡大しているか(パートナーシップより採用事例)
なかなかビットコインの価格が上がらないのは、実需が伴っていないことやファンダメンタル・バリューを持たないのが原因なのかもしれません。
今後は、BaaS(Block-as-a-Service)を伴わない通貨はただの一時的な投機対象としかならず、継続した成長やコイン価格の上昇は望めないかもしれません。
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