米金融大手fidelityが立ち上げたFidelity Digital Assets

もっと市場に好印象を与えても良さそうなサービスですが、今ひとつ大きなニュースとして受け止められていないFidelity Digital Assetsについてあらためてその影響の大きさとサービス内容をまとめます。

仮想通貨サービスを提供するFidelity Digital Assetsという会社を新たに立ち上げたのは米国ボストンに拠点を置く投資信託の販売運用会社Fidelity Investmentsです。

Fidelity Investmentsとは

世界5大金融会社として数えられる投資信託など金融商品の販売運用を行う金融大手です。


(ロゴは公式ホームページより)

管理運用している資産は7.2兆ドル、813億円(1ドル113円換算)以上にも上り、1日100万件以上の取引を引き受けています。また1万件以上の機関投資家、年金基金、金融商品ブローカーを顧客に持ち、現在の米金融業界のメインストリームに君臨しています。

Fidelity Investmentsの子会社Fidelity Digital Assets

その金融大手のFidelity Investmentsが仮想通貨サービスを専門に扱う子会社をたちあげました。それがFidelity Digital Assetsです。

仮想通貨サービスを発足した経緯

Fidelity Investmentsはもともと数多くの研究対象を持っています。https://www.fidelitylabs.comでも紹介されている通り新たな事業開発や研究、発表などを行っており当然ブロックチェーン技術についてのテーマも古くから持っていたことでしょう。


(画像は公式ホームページより)

その研究テーマも2014年ごろから本格化しており2015年には社内にて研究目的でビットコインマイニングを開始、その他従業員を対象とした仮想通貨での支払い実験などをテストしていたようです。

さらに2017年にはFidelity内のWEBサービスにCoinBaseのアカウントと連携して資産を表示できる機能を設けており、こういった経緯からも仮想通貨業界への積極的な進出姿勢が伺えます。

Fidelity Digital Assets 主なサービス内容

保管(カストディ)サービス
巨大な資金を取り扱う年金基金や機関投資家はそのデジタル資産の保管が非常に重要です。すでに800億円もの顧客資産を預かり運用している金融専門機関がBitcoinやEthereumなどの仮想通貨を安全に保管するサービスを提供するとしています。

トレード受付サービス
預かった資金を顧客の要望通りに売ったり買ったりする受付窓口です。なにゆえ規模が大きい売買が多いためFidelityの経験がものをいう機関投資家向けのサービスです。

24時間サポートサービス
株式市場とは違い仮想通貨市場は24時間年中無休です。サポートチームも体制を整えてサービス提供に臨むとしています。


(画像は公式ホームページより)

今回のFidelity Digital Assetsは仮想通貨取引所は伴いません。それは投資信託としての本業を考えた場合に自然な業務内容でしょう。一方、Bakktは証券取引所を本業としているICEが行うためメインが取引所機能です。どちらもカストディ業務を含むため同じベクトルとして語られることが多いですが、この辺りの両者の特徴はしっかりと把握しておきたいところです。

本気度

Fidelity Digital Assetsでは2019年初めにサービスインするという発表です。しかも当初から100人規模のスタッフをそろえ顧客対応を行うとのこと。

他の金融大手が様々な仮想通貨関連のサービス発表を行う中、古くから研究開発を行ってきた割には慎重な発表です。このあたりにも顧客の仮想通貨に対するニーズが高くなってきた現状と、そのニーズに対応しようとするサービスの本気度が伝わってきます。

2019年が本当の意味で仮想通貨元年?

ビットコインは2017年に大きく価値を成長させ世間では仮想通貨元年などと呼ばれましたが、Fidelity Digital AssetsトップのTom Jessop氏に言わせれば本当の意味での仮想通貨元年は2019年、この年が大きなポイントになるだろうとのこと。

Bakkt、Fidelity Digital Assets、ETFなどすべてがうまく行けば現在金融業界にいる本当のプレイヤーが仮想通貨に足を踏み入れるかもしれません。それが彼のいうところの仮想通貨元年なのでしょうか。

Fidelity Digital Assets、市場に大きく影響するポイントとして今後も注視していきましょう。

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