FATFが仮想通貨サービスプロバイダに関する新しいガイダンスを採択

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21日、金融活動作業部会(FATF)は、仮想通貨(暗号資産/Virtual Asset/VA)と仮想通貨サービスプロバイダ(Virtual Asset Service Providers/VASP)に関する新しいガイダンスを採択した。

その中で、各国はVASPをライセンスの取得または登録制にし、監督・監視の対象とすることが必要とされ、監督・監視において自主規制団体ではなく、権限のある国の機関が行うことが求められた。また、VASPが違反した場合は、ライセンス登録の撤回、制限、または一時停止を含む、さまざまな懲戒処分および金銭的制裁を科すことと記載がある。

取引については、1000ドルまたは1000ユーロを超える取引には、顧客管理(Customer Due Diligence/CDD)のプロセスを設計し、実施することが義務づけられ、リスクの高い国や地域への送金においては、第三者のデータベースまたはその他の信頼できる情報源による裏付けや、顧客のIPアドレス追跡などによる厳格な顧客管理(Enhanced Due Diligence/EDD)が必要とされている。

顧客管理(Customer Due Diligence/CDD)とは、マネロン・テロ対策などにおけるリスク低減措置のための項目で、顧客の本人確認、属性の認定・確認および精査を行うこと。

VASPの活動およびサービス提供は、国境を越えて可能となるため、関連する監督当局間の連携が重要と述べ、国際協力の重要性を強調した。

その他には、クロスボーダー取引やコルレスバンキングに相当する取引を行う場合は、顧客管理に加え、マネーロンダリングまたはテロ資金供与の対象となっていないかなど、対象機関に関する十分な情報を収集し、対象機関のマネロン・テロ対策を評価することなどが盛り込まれている。

また、ライセンスの取得や登録なしで活動しているサービスを特定するために、それらの存在を調査するためのツールなども必要だと述べている。

FATFの定義から、VASPとなるのは仮想通貨取引所だけでなく、下記のようなサービスも対象となる可能性がある。

・VAの発行、提供、または販売に関連する金融サービスの提供者(ICOなど)
・秘密鍵を管理する仮想通貨ウォレットサービス
・仮想資産の提供および売却に関連する金融サービスの提供(LocalBitcoinsのようなP2Pサービス)
・DAppが価値の交換または譲渡(VAまたは法定通貨)を実施する場合

今回の採択により、国だけでなく各サービスもFATFに準拠するために必要な対応を迫られることになる。

FATFは、国およびサービスプロバイダによる新しい要件の実施を監視し、2020年6月に12か月の見直しを実施する。また、FATF基準への準拠を強化し、国際金融システムを悪用から保護するための業界主導の取り組みを監視するためのコンタクトグループを設立すると発表している。

参考:FATF Public StatementGuidance for a Risk-Based Approach to Virtual Assets and Virtual Asset Service ProvidersThe FATF Recommendations

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