イーサリアム企業活用|メインネット上で秘匿データを扱える企業向けベースラインプロトコル(Baseline Protocol)とは

イーサリアムを中心に開発しているブロックチェーン企業コンセンシス(Consensys)は、イーサリアムのメインネットを使い、企業独自の秘匿データを扱うことが出来るシステム、ベースラインプロトコル(Baseline Protocol)を発表した。

これまでもイーサリアムは独自のブロックチェーンを構築できるようオープンソースとして提供してきた。AWS(アマゾンウェブサービス)でも簡単にイーサリアムを構築できるが、これはあくまでプライベートブロックチェーンの構築だった。

今回発表されたのは企業独自のネットワーク構築ではなく、既存のイーサリアムメインネットワークを利用しながら企業独自の非公開データも取り扱えるソリューションとなっている。

企業独自のブロックチェーン網では意味がない

ブロックチェーン業界は長らくこの問題を抱えてきた。ブロックチェーンとは世界中に広がる公共のネットワークを使うからこそ、一つの団体に支配されないその特徴を活かすことができる。

企業が独自のブロックチェーンネットワークを構築した場合、そのネットワークが広く公共に普及し完全に企業の手を離れなければ、一般的なクラウドデータベースを使って構築することと差はなくなってしまう。

メインネット上でプライベート環境を安価で構築

今回コンセンシスが発表した中で、ベースラインプロトコル(Baseline Protocol)は広く普及したイーサリアムのメインネットを利用しており、データの暗号化やメッセージングなどにおいても安全でプライベートな環境を低コストで提供することがでいると、その特徴を説明している。

また、このシステムはもともと監査大手のEY、ConsenSys、Microsoftにより物流システムを構築している中から産まれたとその経緯を説明し、すでにAMD、ChainLink、Core Convergence、Duke University、Envision Blockchain、MakerDAO、Neocova、Splunkなど12を超える企業が参加していると発表した。

EY Globalのブロックチェーン部門Paul Brody氏
これまで2年間、私たちはパブリックブロックチェーン上で安全なトランザクションを構築できる技術を模索してきました。この基盤技術を使うことで、企業間をまたがる独自のシステムを構築でき、強力なセキュリティを担保したまま企業がそれぞれ利用することができます。

コンセンシスの企業向け開発部門John Wolpert氏
多くの人々はブロックチェーンをトランザクションを記録する場所だと思っていますが、メインネットをミドルウェアを考えてみるとどうでしょうか?このアプローチはメインネットの課題を解決しながらその特徴を活かしています。

マイクロソフトのブロックチェーン部門Yorke Rhodes氏
Microsoft Azureでは、企業顧客がブロックチェーン技術に直接アクセスできる本番環境用の製品を構築しています。イーサリアムのメインネットは企業が利用できる大規模なクラウドとして、セキュリティを伴ったソリューションに活用できます。

今回発表したベースラインは、企業やそのグループ企業がこれまで構築してきた製品の価値を損なうことなく、魅力的なソリューションとして、それらの企業に新たな機会をもたらすでしょう。

参考:EY and ConsenSys Announce Formation of Baseline Protocol Initiative to Make Ethereum Mainnet Safe and Effective for Enterprises

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