仮想通貨取引所を選ぶ時にチェックしておきたい安全性について

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  • ICHI

いつハッキングされるか分からない取引所で、びくびくしながらトレードするより、できるだけ安全な取引所トレードできるのが理想です。国内取引所の安全性について、いくつかの視点で調べてみました。

仮想通貨交換業者の登録

国内取引所で、安全な取引所の基準は、まず「仮想通貨交換業者」に登録しているかどうかです。

日本国内では、2017年4月に資金決済法が改正され、仮想通貨取引所を運営するのに、「仮想通貨交換業者」の登録が必要になりました。

登録には、ビジネスモデル、仮想通貨取扱いリスク管理、内部監査、利用者保護措置、マネーロンダリング対策など、さまざまな審査基準を満たす必要があり、運営体制が整っていないところは、日本で仮想通貨取引所を運営することができなくなりました。

現在、関東財務局に14業者、近畿財務局に3業者、合わせて17業者が登録されています。そのうち、自分で仮想通貨の売買ができる「仮想通貨交換業者」登録済みの取引所は、12業者です。

上記の内、2018年に財務局から行政処分を受けなかったのは4社です。

  • SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社
  • ビットトレード株式会社
  • 株式会社DMM Bitcoin
  • 株式会社フィスコ仮想通貨取引所

また、テックビューロ株式会社のZaifがハッキング被害を受けた時に、自己資本で被害総額を負担できないことが問題となりました。そのため、各社の資本金も安全性の目安になります。

会社名 取引所 2018年に受けた
行政処分回数
資本金
QUOINE株式会社 Liquid 1回 約20億円(資本準備金含む)
株式会社bitFlyer bitFlyer 1回 41億238万円(資本準備金含)
ビットバンク株式会社 bitbank 1回 11億3,100万円(資本準備金含む)
SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社 SBI VC 0回 19億8,000万円(資本準備金を含む)
GMOコイン株式会社 GMOコイン 1回 17億5,800万円(準備金含む)
ビットトレード株式会社 Huobi仮想通貨取引所 0回 12億2,234万円(準備金を含む)
※2018年11月28日現在
BTCボックス株式会社 BTCBOX 1回 1億6,516万(準備金含)
株式会社ビットポイントジャパン BITPoint 1回 44億3,000万円(資本準備金含む)
株式会社DMM Bitcoin DMM Bitcoin 0回 12億9,000万円
コインチェック株式会社 coincheck 2回(みなし業者時) 1億円
株式会社フィスコ仮想通貨取引所 フィスコ仮想通貨取引所 0回 22億200万円(平成30年12月25日時点)
株式会社フィスコ仮想通貨取引所
※事業譲渡前はテックビューロ株式会社
Zaif 0回
※テックビューロ株式会社時、3回
22億200万円
※テックビューロ株式会社時、8億3,013万円(資本準備金含む)

仮想通貨の保全

利用者から預かった仮想通貨の保全対策も一つのポイントです。

2017年に改正された資金決済法でも、保全対策は必須とされなかったため、取引所がハッキング被害にあって倒産すると、ユーザーの資産がゼロになる可能性もあります。

昨今のハッキング事件を受け、金融庁や自主規制団体が保全の義務化を検討していますが、まだ施行には至っていません。

現時点では、bitFlyerのみが任意で、2種類の損害保険を国内大手損害保険会社と契約しています。

客観的な視点

昨年10月にICO格付け機関のICO Ratingが、仮想通貨取引所のセキュリティレポートを発表しました。

国内取引所も数社がエントリーされており、客観的な視点から安全性を確認できます。

レポートでは、「Console Errors(システム誤動作を招き、ユーザーに悪影響を及ぼすコード内エラーチェック)」、「User Account Security(パスワード作成に関すること、メールや二段階認証のチェック)」、「Registrar and Domain Security(クラウドフレアプラットフォームを使用したレジストラおよびドメインに関連する脆弱性チェック)」、「Web Protocols Security(さまざまなサイバー攻撃に対してヘッダーがセキュリティ保護されるかチェック)」の4項目をスコア化して評価しています。

国内取引所に絞った結果は下記の通りでした。

  • 22位、Bitbank(スコア:59)
  • 37位、bitFlyer(スコア:49)
  • 82位、Fisco(スコア:33)
  • 89位、Zaif(スコア:29)
  • 97位、BTCBOX(スコア:20)

※1位、Coinbase Pro(スコア:89)
※47位、Huobi(スコア:46)

その他には、株式会社ビットポイントジャパンが情報セキュリティ格付会社である株式会社アイ・エス・レーティングの情報セキュリティ格付けにより、「A(シングルエー)」を取得したと発表しています。
※「AAA」などの格付けもあるが、金融・証券企業のセキュリティは概ね「A」以上の格付け。

取引所に頼りすぎることのデメリット

先日のニュージーランド仮想通貨取引所Cryptopiaのハッキング事件を受け、バイナンスのCEO、CZ氏は「自分自身でコインを保管し、ハッカーと戦い、自分で財布を失うことを防ぎなさい」という内容をツイートしました。
また、KurakenのCEO、ジェシー・パウエル氏も「トレードで必要な分以上に取引所に預けてない方がよい」とツイートしています。

仮想通貨取引所を運営している二人の発言は、利用者からするとやや無責任な発言にも思えてしまいますが、実際に被害をこうむるのがユーザーであり、仮想通貨取引所のハッキング被害が後を絶たないのを考えると、自分で対策を講じることも必要かもしれません。

自分でできる対策は、主に下記の2つです。

1.資産の分散
複数の取引所で資産を分けてトレードすることで、リスクを減らす。
2.ハードウェアウォレットなどの利用
利用していない資産は、取引所に残しておかずに、ハードウェアウォレットなどに退避しておく。
>>>ハードウェアウォレットの利点について

国内では、利用者の仮想通貨保全の動きもありますが、まだ先になりそうです。そのため、株取引以上に自分でもセキュリティの意識をもつことが安全へとつながります。

参考:関東財務局近畿財務局日本仮想通貨ビジネス協会ICO RatingbitFlyerBITPoint

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