デロイトトーマツブロックチェーン調査2019、ブロックチェーンへの意識が変わりつつある

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  • ICHI

2018年に比べると2019年のブロックチェーンに対する大手企業の意識は変化してきているようです。

デロイトトーマツの2019年のブロックチェーン調査では、経営陣の質問が「ブロックチェーンは機能するのか?」から「どのようにしてブロックチェーンを機能させることができるか?」に変わってきていると述べています。

この調査は、2019年2月8日から3月4日の間で、12か国(ブラジル、カナダ、中国、ドイツ、香港、イスラエル、ルクセンブルク、シンガポール、スイス、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカ)の1,386人の上級幹部に対して行われ、アメリカでは売上高が年間5億ドル以上、アメリカ以外では1億ドル以上の企業を対象に調査が実施されました。

質問ピックアップ

次のうち、今後2年であなたの組織やプロジェクトとブロックチェーンとの関係性について最もよく説明しているものは?

53%が「トップ5つの戦略事項において、とても重要」という認識を示しています。また、「トップ5ではないが重要」と回答したのが27%、「関係あるが戦略事項ではない」が14%となっており、半数以上の組織がブロックチェーンとの関連性を重要だと考えています。

出典:デロイトトーマツ

次のうち、あなたの特定の業界で、既存のシステムに対してブロックチェーンを使用することの最も重要な利点は?

「新しいビジネスモデルとバリュー・チェーン」と「より強固なセキュリティと低リスク」が同じ23%でトップとなっており、それ以降に「スピード」「透明性」「低コスト」がきています。

出典:デロイトトーマツ

次のブロックチェーンのユースケースのうち、あなたの組織やプロジェクトが行っているのは?

「データ・バリデーション」が43%で「支払」や「デジタル通貨」はそれぞれ37%と36%となっています。また、「カストディ」にも16%の回答がついています。

出典:デロイトトーマツ

ブロックチェーンテクノロジーの採用や規模を拡大する上で、組織やプロジェクトの障害は何ですか?

トップは「規制問題」と「既存のシステムの置き換えまたは適応の実装」が30%。「ROIが不明」、「テクノロジーが証明されていない」、「資金不足」などの項目にも回答がついています。

出典:デロイトトーマツ

どのようなブロックチェーン関連の規制問題が組織やプロジェクトにとって重要か?

「プライバシー」がトップで50%。「通貨転送」が41%で「KYCやアンチマネーロンダリング」が39%となっています。

出典:デロイトトーマツ

幹部の意識に変化

2018年と2019年を比較するとプロジェクトとブロックチェーンとの関係性を「トップ5つの戦略事項」と回答した上級幹部が10%も増加していることから、ブロックチェーンが利用価値のある技術として認められ、技術が成熟してきていることが分かります。

また、調査では、下記のように述べています。

ブロックチェーンは、フィンテックからテクノロジー、メディア、テレコミュニケーション、政府、ライフサイエンス、そしてヘルスケアまで、より多くの業界で注目を集めており、幹部は、ブロックチェーンの重要性とその破壊的な可能性への信頼を強く表している。

一方で、43%の回答者がブロックチェーンは依然として誇張された技術との見解を示しており、実際に既存システムに置き換えようとすると、その分野でどのくらい結果が出せるか不明瞭なため、実装に二の足を踏んでいるのも事実です。

しかし、ほとんどの回答者から来年にかけてブロックチェーンへの投資を維持するか増やすとの回答を得ていることから、さらにブロックチェーンの採用などが前進すると考えられます。これにより、ユースケースが増え、ROIを測定できる環境が整えば、費用対効果の高い導入方法や分野を特定することができ、ブロックチェーンシステムの導入に役立てることができます。

参考:Deloitte Insights

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