30日、Crypto Rating Council(CRC)が暗号業界の著名な暗号通貨取引所、カストディアン、暗号取引企業などによって設立された。
CRCは、Anchorage、Bittrex、Circle、Coinbase、Cumberland、Genesis、Grayscale、Krakenの8つの企業で構成されており、特定の暗号資産が、米国連邦証券法で「証券として分類される可能性が高いか低いか」を客観的に評価するフレームワークを作成するために設立された。
SECは、一部の暗号資産は、証券に該当する可能性があるというガイダンスを発行しているが、法律や技術専門家の助けを借りても判断するのは困難となっている。また、これが原因で米国では暗号資産の立ち上げが遅れていると語り、証券に該当する可能性がある場合は、暗号通貨をサポートする金融サービス会社の重要なライセンス、登録、および運用上の義務を伝えるとしている。
CRCで利用する評価フレームワークでは、1~5でランク付けが行われ、1を証券としての扱いや特性をほとんどまたはまったく持たない資産とし、逆に5を証券としての扱いや特性が強い資産として定義している。
この評価フレームワークは、判例法とSECガイダンスから、客観的で再現性のある事実に基づく回答ができるように構成されていると述べている。しかし、SECや政府機関から承認を受けたフレームワークではないため、現時点ではそれに法的な拘束力などはない。
このフレームワークを使って、現在20の暗号通貨の評価が公開されている。
- Algorand(ALGO):2.00
- Augur(REP):3.75
- Bitcoin(BTC):1.00
- Chainlink(LINK):2.00
- Dai(DAI):1.00
- Decentraland(MANA):3.75
- EOS(EOS):3.75
- Ethereum(ETH):2.00
- FOAM(FOAM):3.75
- Hedera Hashgraph(HBAR):3.75
- Litecoin(LTC):1.00
- Loom Network(LOOM):3.75
- Maker(MKR):4.50
- Monero(XMR):1.00
- Numeraire(NMR):2.00
- Polymath(POLY):4.50
- Stellar(XLM):3.75
- Tezos(XTZ):3.75
- XRP(XRP):4.00
- Zcash(ZEC):2.00
Bitcoin、Dai、Litecoin、Moneroは1.00となっており、証券としての特性はほぼないとしている。
一方、MakerやPolymathは、4.50となっており、「利益を得る機会を示唆するトークンマーケティング」や「プラットフォームの使用や開発の分散が限定的」などの理由から証券としての特性が強いとしている。
また、一部の投資家から証券として訴訟を起こされているリップルのXRPについては、「証券のような言語の使用」や「利益を得る機会を示唆するトークンマーケティング」などを理由に、証券としての特性がやや強い4.00という評価を下している。
参考:CRC