取引量の水増しする疑わしい仮想通貨取引所|ETF申請のBitwise詳細レポート

ビットコインETFを申請している仮想通貨の資産管理企業Bitwiseが、米SEC(米証券取引委員会)へのETF申請へ向け、説明用の詳細レポートを公開しました。227ページに及ぶ詳細資料では、ETFの認定についてSECが懸念点として挙げている主な項目について、詳細データと共に解説した内容となっています。

中でも注目は、ビットコインの実際の取引量について説明した項目です。仮想通貨ファンの間では有名なコインマーケットキャップのビットコイン取引量の約95%が偽装されているとし、実際の取引量は4.5%に過ぎないと指摘されています。

まずはその疑わしい取引量を持つ仮想通貨取引所を紹介します。

【結論から】水増し疑惑のある仮想通貨取引所

Bitwiseのレポートでは、世界中の投資家向けにサービス展開しているため、市場の動きはある一定の傾向があり、不自然なグラフが出ている取引所はそれが投資家同士の売買ではない可能性があると指摘しています。多くの仮想通貨取引所は個人投資家向けなので小口の取引が比較的多く、市場価格が動く同じタイミングで取引量の増減があるはずです。

以下は正常なグラフです。日本国内の投資家を対象にしている大手bitFlyerも小口取引が多く自然なグラフを示しています。

正常と思われる自然な取引量のグラフ(Bitwise発表)

 
一方、以下の取引所のグラフはそれぞれの取引所で個別のグラフ曲線になっており、取引量について疑わしい部分があるとレポートで指摘されています。

疑わしい取引量のグラフ(Bitwise発表)

 
CoinBene(取引量480万ドル/日)
他では見られない釣鐘型のグラフ曲線となっています。まんべんなく取引がありピーク値がありません。

IDAX(取引量163万ドル/日)
人工的なグラフが複数重なったかのような曲線になっています。

LBank(取引量127万ドル/日)
他の取引所のグラフとは逆転しており、大口取引の割合が大きくなっています。

BitForex(取引量241万ドル/日)
6ドル以上の取引が全くなく、説明がつきません。

Exrates(取引量35万ドル/日)
3ドル以下の取引が全くありません。

OKEx(取引量152万ドル/日)
3ドル以上の取引量がフラットです。10BTCになるまで減る兆候は見られません。

その他、BitMartZBGCoinTigerSIMEXCoinsuperBit-Zなどでも疑わしい取引グラフを持っているとレポートで指摘しています。

疑わしい取引量のグラフ(Bitwise発表)

 
またビットコインのように国境をまたいで価格形成が行われている市場では、取引高の増減は同時に発生することが予想されるとし、正常な取引所では同じタイミングで取引量の急増が見られます。

正常な取引量グラフ/横:時間軸(Bitwise発表)

 
他の多くの取引所では正常な需要の増加がみられず、CoinBeneSimexBitMartBitForexなどは、需要が時間が経っても一定の取引量を維持しています。

疑わしい取引量グラフ/横:時間軸(Bitwise発表)

 
自然な取引を抱えている取引所ではスプレッドパターンも一貫したパターンが見られています。

自然なスプレッドパターン(Bitwise発表)

 
一方、LBankIDCMでは不自然なパターンが見られます。

疑わしいスプレッドパターン(Bitwise発表)

 

疑惑に関する3つの判定基準

1.取引額ごとの取引量
  同じ投資家を対象にしているため取引額とその量には一定の傾向があるはず
2.時間ごとの取引量
  価格は同じタイミングで変化するため、時間軸で取引量を見た場合一定の傾向があるはず
3.取引額ごとのスプレッド料金
  投資家同士の自然な取引であれば一様にスプレッドグラフが見れるはず

正常な取引量は主要81取引所でわずか10カ所だけ

上記3つの判定基準に照らした結果、取引量が正確な取引所は上位81の取引所でわずか10カ所だと発表しています。

 BINANCE 110万ドル/日
 BITFINEX 38万ドル/日
 KRAKEN 31万ドル/日
 Bitstamp 31万ドル/日
 coinbase 27万ドル/日
 bitFlyer 14万ドル/日
 GEMIN I8万ドル/日
 itBit 6万ドル/日
 BITTREX 5万ドル/日
 POLONIEX 1.4万ドル/日

 

水増ししなければいけない背景

取引量を水増ししなければならない背景として、ユーザーの獲得やマイナー仮想通貨の上場手数料で収益を上げなければならない仮想通貨取引所自体の収益体質を指摘しています。

以前から水増し疑惑は様々な研究機関からも発信されていましたが、95%が水増しという結果を見ると衝撃的です。

資料の主な目的はETF認可へ向け健全な市場説明

水増し疑惑の取引所を先に紹介しましたが、Bitwiseが提出したこの資料の主な目的はETF実現へ向けたSEC向けの市場説明です。

1. ビットコイン市場
  実際の取引量について
2. 市場操作
  市場操作疑惑への回答
3. カストディ
  ハッキングの多い仮想通貨の管理方法への回答
4. 評価基準
  仮想通貨の評価基準の説明
5. 流動性や価格の歪み(裁定取引)
  流動性や価格のゆがみについての説明

SECが以前から懸念点として挙げていた上記の5つの項目について、仮想通貨市場の健全性を訴える内容となっています。

仮想通貨取引所の白黒まとめ

<ホワイトリスト>
 BINANCE
 BITFINEX
 bitFlyer
 Bitstamp
 BITTREX
 coinbase
 GEMINI
 itBit
 KRAKEN
 POLONIEX

<ブラックリスト>
 BitForex
 BitMart
 Bit-Z
 CoinBene
 Coinsuper
 CoinTiger
 Exrates
 IDAX
 IDCM
 LBank
 OKEx
 SIMEX
 ZBG

このレポートは一個人が疑惑をまとめたような類のものではなく、米国の公的機関SECに提出された詳細な市場分析レポートです。大事な資産を預ける取引所、信頼性のあるところを選びたいものです。仮想通貨ファンの方は今後の参考にしてください。

参考資料:Bitwise Asset Managementレポート

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