トレンドの判断には欠かせない指標、ビットコインドミナンスから何が分かるのか?
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ビットコインドミナンス(BTC Dominance/BTCドミナンス)とは、ビットコインが仮想通貨市場でどれだけシェアを持っているかを表す指標です。
ニュースでも、ビットコインドミナンスが上がった下がったという報道がされますが、あまり意識していなかったかもしれません。しかし、今後のトレンドを判断するのに欠かせない重要な指標です。
ビットコインドミナンスはどのように計算されて、何を知ることができるのかを順番に説明していきます。
ビットコインドミナンスと時価総額
ビットコインドミナンスは、「ビットコインの時価総額」と「仮想通貨市場全体の時価総額」を使って計算することができます。
ビットコインの時価総額は、「現在のビットコイン価格」に「循環供給量」を掛けて算出できます。これは別のコインの時価総額を算出するときにも有効で、コイン価格と循環供給量を掛ければ、そのコインの時価総額を知ることができます。
続いて、仮想通貨市場全体の時価総額はどのように算出しているかというと、ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、XRP(リップル)、ライトコインなど、流通している全コインの時価総額を合計して出しています。
こうして、算出したビットコインの時価総額と仮想通貨市場全体の時価総額を比較することで、市場でのビットコインのシェア(ドミナンス)がわかります。
では、ドミナンスが上がったり、下がったりすることで何が分かるのでしょうか?
過去のビットコインドミナンスの動き
下記の表は、2013年からの各コインのドミナンスをパーセンテージで表示したものです。
2017年前半までは、ビットコインドミナンスが仮想通貨市場の75%以上を占めており、他のコインはほとんどありませんでした。しかし、2017年中頃からイーサリアムやXRPといったアルトコインが出現し、2018年前半にはICOによってその他(Others)となる多くのコインが発行されました。
そして、注目すべき点は、アルトコインの出現とともにビットコインドミナンスは低下し、逆にアルトコインのドミナンスが低下するとビットコインドミナンスは上昇しているという点です。
ビットコインを購入する人が増えれば、価格は上昇するため、時価総額もビットコインドミナンスも上がります。しかし、ビットコインはもう天井かもしれないと思う人たちが、今度はビットコインを売却して、資金をアルトコインに移動すれば、アルトコインドミナンスは上昇しますが、ビットコイン価格は下がるため、時価総額もビットコインドミナンスも下がります。
つまり、ビットコインドミナンスの増減は、アルトコインへ資金の増減を意味していると考えることができます。
ビットコインドミナンスから分かること
これらをまとめると、ビットコインドミナンスから下記のようなことが分かります。
ビットコインドミナンスが上がると、ビットコインへ資金が流入している可能性がある。
→ビットコインの価格は上がり始め、アルトコインの価格が下がり始める。
ビットコインドミナンスが下がると、アルトコインへ資金が流出している可能性がある。
→ビットコインの価格は下がり始め、アルトコインの価格が上がり始める。
このように、ビットコインドミナンスを知ることは、仮想通貨市場のトレンドを判断する上でとても重要です。
CoinMarketCapでは、2013年からの主要なコインのドミナンスを表示しています。
>>>時価総額のパーセンテージ(ドミナンス)
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