【2019年重要ワード】セキュリティートークンオファリング(STO)

イニシャルコインオファリング(ICO)という手法にとって2018年は良くない年となりました。それはあまりにも自由な手法だったため悪用するプロジェクトが後を絶たなかったからです。調達額も2018年3月のピーク17億ドルから2018年11月は3億7000万ドルまで減少しました。資金調達手法として問題があり、投資家保護や事業推進の透明化を行う規制が必須なのは誰の目から見ても明らかです。

ICO調達金額は減少

参考:icobench.comより

 

過去ICOを行ったプロジェクトにも風向きが悪く、米証券取引委員会(SEC)は過去2件のICOプロジェクトへ罰金を科しています。今後も調査が終わり次第順次指摘を行っていくことが予想されています。

日本でも法整備に向け議論進む

また日本では金融庁による仮想通貨交換業に関する研究会でICOについても多くの項目が議論され、金融商品取引法に準じた規制を適応する方向で法改正の準備をしています。

こういった流れの中にフィットしようとするのが証券として役割を果たすセキュリティトークンオファリング(STO)と呼ばれる事業資金調達方法です。

STOは伝統的な証券としての役割を持ったデジタルトークンです。規制の状況も念頭に置きつつ、2019年に注目すべきSTOをおさらいしていきましょう。

 

米国でセキュリティトークン

Overstockの子会社tZERO
米国上場企業Overstockの子会社で米証券取引委員会(SEC)から免許も受けているtZEROがセキュリティートークン取引所を立ち上げています。2018年10月にSTOを発行したことを発表しています。

また、tZERO取引システムはSTOプラットフォームとして有名なPOLYMATHやSecuritizeから発行された証券型トークンも取り扱うと発表しています。

公式ツイッターより

 

米仮想通貨取引所CoinBase(コインベース)
米最大手仮想通貨取引所コインベースが買収を通して証券の取り扱いを正式に認可されたことを発表しています。

コインベース公式発表

 

コインベースはSTO発行プラットフォームSecuritize社への投資も行っており、STO発行からSTO上場までの壁はすでになくなっていると言えます。2019年に米国で多くのSTOが発行されコインベースで取り扱われるのか期待されるところです。

 

マルタ共和国でセキュリティトークン

本拠地をマルタ共和国に置くOKExやBinance、そしてドイツのNeufundも協力する形で26年の歴史があるマルタ証券取引所(MSX)がセキュリティートークン専用の取引所を開設予定です。

長年運営する政府公認の取引所であるという点、また国をあげてブロックチェーン大国にする動きがありますので、規制当局の壁はすでにない状態です。準備が整い次第、政府認可を受けたセキュリティートークンが発行開始されることが予想されています。

マルタ証券取引所とBinanceが覚書を締結

日本でセキュリティートークンはまだ先か

金融庁の仮想通貨交換業等に関する研究会でも、証券型トークンは金融商品取引法での規制するのが適当で発行する場合には認可を受けた仮想通貨交換業者が審査を徹底することが必要との議論が行われています。

STOプラットフォームから発行されるトークンを、金融庁が認可した仮想通貨取引所が審査し販売される流れが予想されますが、法整備までに時間がかかるので2019年に始まらないでしょう。

AnyPay
Gunosy他複数社の起業経験を持つ木村新司氏率いるAnyPayグループ。ICO/STOコンサルティング事業を展開しすでに実績も持っています。このAnyPayグループが収益分配型トークン発行システムをリリースすることを発表しています。当然日本も視野に入っていると思いますが、法整備後の日本導入が予想されています。

AnyPay 収益配分型トークン発行システム発表

 

COMSA
当時100億円を超える資金調達で話題になったICO総合プラットフォーム「COMSA」が先日ベータ版をリリースしました。2019年夏には正式リリースも控え、法整備されるころCOMSAプラットフォームが大きく飛躍する時が来るかかも知れません。

ICO総合プラットフォーム「COMSA」COMSA CORE β版を公開

 

Gftd STO
ホワイトハッカーとして有名な河崎純真氏が率いるSTOプラットフォーム&コンサルティング「Gftd STO」。

Gftd STOより

 
日本でも法整備が待てないとばかりにSTOプロジェクトが続々と始まっています。

2019年の重要ワード

2017年から2018年にかけて仮想通貨を騒がした一因に、良くも悪くもICOという手法と投機的な流れがありました。それが2019年に一皮むけ、各国の規制当局の監督のもと事業資金調達方法として普及するかどうかが注目されています。

STO関連ニュースは今後も多いと思いますが、その国での規制当局への登録や承認作業がどうなっているかについても押さえながらニュースチェックしてください。

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